プログラミング言語のC++は、C言語の拡張として開発され、多くの分野で広く使われています。
C言語の経験がある方にとって、C++は馴染みやすい一方で、Cとは異なる特性や新たな概念も多数あります。
この記事では、C++とはどのような言語なのか、そしてC言語との違いについて詳しく解説します。
C++とは?

C++は、1983年にデンマークのコンピュータ科学者、ビャーネ・ストロヴストルップ(Bjarne Stroustrup)によって開発されたプログラミング言語です。
もともとはC言語にオブジェクト指向プログラミング(OOP)の概念を導入するために作られましたが、その後も進化を続け、現在では汎用的なプログラミング言語として多くの場面で利用されています。
C++の特徴は以下の通りです。
- オブジェクト指向プログラミング(OOP)をサポート
- C言語の機能を拡張しつつ互換性を持つ
- ジェネリックプログラミング(テンプレート)を導入
- STL(Standard Template Library)による強力なライブラリが利用可能
- 高性能なシステムプログラミングやゲーム開発にも適用可能
C++は、C言語の手続き型プログラミングをベースにしながらも、オブジェクト指向などの新しい概念を加え、より柔軟で強力なプログラミングを可能にしています。
C言語とC++の主な違い

C言語とC++は、共通点も多いですが、いくつかの重要な違いがあります。
ここでは、主な違いを詳しく見ていきましょう。
オブジェクト指向プログラミング(OOP)の導入
C言語は手続き型プログラミング(Procedural Programming)を採用しており、関数を使って処理を分割するのが一般的です。
一方、C++ではオブジェクト指向プログラミング(Object-Oriented Programming, OOP)が可能です。
オブジェクト指向とは?
オブジェクト指向では、データとその処理を「クラス」という単位でまとめ、実世界のモデルをより直感的に表現できます。
以下はC++のクラスの例です。
<サンプルコード>
#include <iostream>
#include <string>
using namespace std;
class Car {
public:
string brand;
int speed;
void show() {
cout << "Brand: " << brand << ", Speed: " << speed << " km/h" << endl;
}
};
int main() {
Car myCar;
myCar.brand = “NISSAN”;
myCar.speed = 120;
myCar.show();
return 0;
}
<実行結果>
Brand: NISSAN, Speed: 120 km/h
上記のコードでは、Car
クラスを定義し、brand
(ブランド)と speed
(速度)を属性として持たせています。関数 show()
で車の情報を表示することができます。
このように、C++ではクラスとオブジェクトを使い、データと処理を一つの単位として扱うことができます。
標準ライブラリ(STL)の充実
C++には、STL(Standard Template Library)という標準ライブラリがあり、データ構造やアルゴリズムを簡単に利用できます。
例えば、C++の vector
を使うと、動的配列を簡単に扱うことができます。
<サンプルコード>
#include <iostream>
#include <vector>
using namespace std;
int main() {
vector numbers = {1, 2, 3, 4, 5};
numbers.push_back(6); // 要素の追加
for (int num : numbers) {
cout << num << " ";
}
cout << endl;
return 0;
}
<実行結果>
1 2 3 4 5 6
C言語では malloc()
や free()
を使ってメモリ管理を行う必要がありますが、C++の vector
では自動的にメモリを管理してくれます。
関数のオーバーロード
C++では、同じ関数名で異なる引数のパターンを持つ関数(オーバーロード)を定義できます。
<サンプルコード>
include
using namespace std;
void print(int x) {
cout << “整数: ” << x << endl;
}
void print(double x) {
cout << “小数: ” << x << endl;
}
int main() {
print(10);
print(3.14);
return 0;
}
<実行結果>
整数: 10
小数: 3.14
このように、C++では関数の引数の型が異なる場合でも、同じ名前の関数を定義できるため、コードの可読性が向上します。
名前空間(namespace)
C++では namespace
(名前空間)を使って、異なるライブラリで同じ名前の関数や変数が衝突しないようにできます。
<サンプルコード>
include
namespace A {
void hello() {
std::cout << “Hello from A” << std::endl;
}
}
namespace B {
void hello() {
std::cout << “Hello from B” << std::endl;
}
}
int main() {
A::hello();
B::hello();
return 0;
}
<実行結果>
Hello from A
Hello from B
C言語には名前空間の概念がなく、グローバルな変数や関数の名前が重複しないように注意する必要があります。
まとめ

C++は、C言語を拡張した形で作られた言語であり、オブジェクト指向プログラミングやSTLの活用、関数のオーバーロードなど、より柔軟で効率的なプログラムを記述できます。
C言語の経験がある方にとっては、C++の基本文法は比較的理解しやすいですが、新しく学ぶべき概念も多いため、少しずつ慣れていくのが大切です。
C++の特徴を活かし、より高度なプログラミング技術を身につけていきましょう!
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