企業内外のシステム間連携に欠かせないファイル転送。
手作業やFTP運用から脱却し、安定かつ効率的に転送するためのソリューションが「HULFT(ハルフト)」です。
1993年1月新商品HULFTが発売されました。
最初はUNIXへの一方向の機能しかありませんでしたが、以来、進化を続けてきています。
近年になって、企業システムがUNIXやLinuxに移行するようになるにしたがって、データのセキュリティの高さからHULFTを利用する企業が増えてきています。
そのHULFTについて、概要・使い方・導入例・他製品との比較まで詳しくご紹介します。
HULFTとは?

HULFTは、セゾンテクノロジー(旧セゾン情報システムズ)が開発した企業向けファイル転送ミドルウェアです。
正式名称は「Highly Useful Logical File Transfer」。
Windows、Linux、UNIX、z/OS など多様なOSに対応しており、基幹系・クラウド間連携を安定・安全に実現します。
HULFTの特徴とメリット

- 高信頼な再送・リトライ機能
- 転送ファイルの暗号化、アクセス制御
- GUIでの転送状況可視化
- スケジュール・イベント・条件付き自動転送
- 多言語UIでグローバルにも対応
- 暗号化、認証、アクセス制御など、データの盗聴や改ざんを防ぐための機能
- 様々なプラットフォーム(UNIX、Linux、Windows、zOSなど)対応
HULFTの基本操作ステップ

- ノードの登録:通信相手の情報を入力
- 転送定義の作成:送信元フォルダ・送信先ノード・ファイル名などを設定
- テスト転送と確認:GUIから実行してログをチェック
- スケジュール運用:バッチや時間指定で自動化
HULFT構成図

オンプレ間でのデータ転送構成例
導入事例

- 金融機関:夜間バッチで勘定系→情報系へデータ転送
- 製造業:工場のIoT機器データを本社ERPに送信
- 通販企業:注文データを倉庫連携システムに転送
- 官公庁:個人情報ファイルの安全なやりとり
他ミドルウェアとの比較
項目 | HULFT | SCP/SFTP | MQ(例:IBM MQ) |
---|---|---|---|
再送制御 | ◯ 自動リトライあり | × 手動制御 | △ 設計による |
暗号化対応 | ◯ AESなど標準対応 | ◯ SSH経由 | ◯ |
GUI管理 | ◯ | × CLI中心 | ◯ |
スケジュール転送 | ◯ | ×(cron依存) | △ |
企業内連携力 | ◎ | △ | ◎ |
まとめ

HULFTは、企業のシステム間連携における信頼性・セキュリティ・効率性を支えるファイル転送ミドルウェアです。
特に業務自動化・定期バッチ処理・大容量ファイルのやり取りにおいてその真価を発揮します。
クラウド移行やDXを推進する今こそ、HULFTの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
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